排尿障害とは

排尿障害とは、尿を貯める機能(蓄尿機能)、あるいは尿を排出する機能(排尿機能)に障害がある状態のことを言います。
主な症状としては頻尿、尿失禁、排尿困難、尿閉などが挙げられます。
また、蓄尿機能障害には、過活動膀胱や夜間頻尿、腹圧性尿失禁などが含まれます。
排尿機能障害は、前立腺肥大症や低活動膀胱などが挙げられます。
過活動膀胱
膀胱の活動が異常に亢進することで、尿意切迫感や頻尿、切迫性尿失禁などの症状につながる疾患です。過活動膀胱は主に蓄尿(尿を溜める)機能が障害される疾患です。
膀胱が過敏になるため、身体が過剰に尿を排出しようとします。それによって、尿を我慢することが難しくなります。
年齢は幅広く、男女共に起こり得ますが、50歳以上では男性がやや多くなる傾向があります。
主な症状
- 急に尿意をもよおして我慢できなくなる
- 尿意が気になり始めると我慢できなくなる
- 頻繁にトイレに行く
- 1日8回以上トイレは行く。あるいは2時間以上間を置かずに行く
- トイレに行ってもあまり出ない
- 間に合わなくて漏れてしまう
前立腺肥大症
前立腺は男性の膀胱の出口にある小さな臓器です。前立腺が肥大化すると尿道が圧迫され、尿が近くなったり、尿が出にくくなったりします。40代頃から増え始め、70代では80%。80代では85%を占めるとされています。このように加齢によって進行する場合と、肺気腫・COPDに処方される吸入薬など薬の副作用として徐々に症状が目立ってくる場合もあります。
治療については、軽い場合は薬物療法になりますが、改善しない場合は外科的治療も検討することになります。
主な症状
おもな症状は排尿障害で、次のような症状が見られます。
- 頻尿(2時間以内にまた行きたくなる)
- 夜間頻尿(一晩に2回以上行くようであれば要注意)
- 排尿遅延(尿の出が悪い。時間がかかる)
- 残尿感
- 尿に勢いがない
※夜間頻尿に関しては70歳以上では約1/3の人が一晩に3回以上トイレに行くというデータもあります。また夜間頻尿のある人は夜間の歩行により、転倒・骨折のリスクが頻尿のない人に比べ圧倒的に高くなります。ひいては生存率にかかわりますので、少しでも気になる症状がありましたら、まずはご相談ください。
病院の泌尿器科に行くのはちょっと、という方、何事も早めの対応が一番です。
もちろん専門医の診察希望の方は、適宜紹介させていただきます。症状が安定した方の継続加療も随時受け付けております。